那珂組コラム

那珂組コラム

今月の法話 令和4年 1月[ 浄光寺 松藤 一誓 ]

御正忌報恩講(ごしょうきほうおんこう)

あけましておめでとうございます。

1月は私たち浄土真宗本願寺派にとって大切な日がございます。1月16日は宗祖、親鸞聖人(本願寺派のお仏壇では、向かって右側に御絵像のお掛け軸がさげられます)の御命日、御正忌報恩講です。

親鸞聖人は9歳の頃から20年間、厳しい修行の毎日を送られました。しかし、聖人は煩悩を捨て切ることができませんでした。聖人29歳の時、初めて他力念仏のみ教えに触れられ、その後、生涯にわたって厚く敬われお念仏のみ教えに生き抜かれたのです。

私達は煩悩を捨てることができません。自分の力で仏になることができません。そんな私達でも、阿弥陀如来様は救ってくださるのです。

お念仏は全ての人々が平等に間違いなく救われていくというみ教えです。阿弥陀如来様のお力によって、さとりを開く手段を持たない悲しむべき存在の私達も、光り輝くお浄土という世界に行くことができるのです。

御正忌報恩講は親鸞聖人のご遺徳を偲び、そのご苦労を通じて阿弥陀如来様のご本願によるお救いをあらためて心に深く味わわせていただく法要です。

浄土真宗本願寺派の本山、京都の西本願寺では、1月9日から16日に勤修されます。那珂組のお寺でも昨年の10月からこの1月の間に、様々な形でお勤めされております。

来年の令和5(西暦2023)年には、親鸞聖人がご往生をなされて760年、お生まれになられて850年になるそうです。法要をまもり伝えて下さったご先祖様や先人の方々が、親鸞聖人のお勧めくださるお念仏をいただき、安心して生きることのできるみ教えを、いまを生きる私達のために受け継いでくださいました。

お念仏に遇うご縁をいただいたことを、有り難く慶び、共にお念仏を申してまいりましょう。

合掌

浄光寺
松藤 一誓