那珂組コラム

那珂組コラム

『那珂組総代会総会・研修会』開催

2022年6月29日(水)14:00より、那珂川市の真教寺さまにおいて、『那珂組総代会総会・研修会』が開催されました。

那珂組29ヶ寺の各総代さま方にお集まりいただきました。

研修テーマ:『 訪導 ~ 訪ね 導く いのち〜 』

ご講師は、那珂組寂静寺ご住職 佐々木龍明師。
『 訪導 ~ 訪ね 導く いのち〜 』というテーマでお話しをいただきました。

親鸞聖人は、主著『教行信証』の最後に、『 前に生れんものは後を導き、後に生れんひとは前を訪(とぶら)へ、連続無窮(むぐう)にして、願はくは休止せざらしめんと欲す。無辺の生死海を尽さんがためのゆゑなり 』(同474ページ)とお示しになりました。

「先に生まれた者は、後の者をお念仏の道へと導き、後から生まれた者は、先に生まれた方にみ教えを尋ねて、連続して途切れないようにしましょう。なぜならば、数限りない迷いの人々が一人残らず救われるためです」と親鸞聖人は仰っていますー

この『訪導』の願いを実践して行くため、ご講師は以下の3つのことをお話しされました。

① 記憶に残し、形で伝える。

こどもは、大人の背中をみて育ちます。
あるお宅のご法事の席で「手の合わせる人に育ってほしい」とのおばあちゃんの想いから、各お孫さん方へそれぞれにお念珠を贈られたそうです。
お念珠を受け取ったお孫さん達は、それぞれのお念珠でもって一緒にお参りされ、ご家族で相続されていくお念仏の姿に感動されたという話しを伺いました。
記憶に残し、形で伝えることの大事さを改めて思いました。

② ひとりでは何も出来ないが、ひとりが始めないと何も始まらない。

気力と意欲をもって取り組んでいく。私のお寺だけではどうすることもできないならば、近隣のお寺さんやご門徒方と連携し、協力して行っていくー
まずは一歩、歩みだすことの大切さを教えて下さいました。

③ これからがこれまでを変えていく、ここからがこれからを築いていくー

お念仏に出遇えたよろこびを、私たちだけのよろこびとするのではなく、子や孫へと伝えていく。
総代様方と共に、これから各お寺、各お家で何ができるのかを考えさせていただく大変有意義なご縁となりました。

写真・広報
西林寺 安武義修

 

担当部長より

コロナ禍の厳しい状況の中に、改めて〝いのちの意味”・“生きることの意味”を突き付けられているようです。人生の問いが生まれたとき、この身に届くお念仏が、その問いに大きな意味を与えてくださいます。

2010年5月に、那珂組における「親鸞聖人750回お待ち受け法要」をアクロス福岡で開催しました。この法要のテーマが「訪導~訪ね 導く いのち~」でした。
テーマの願いとして、時空を超えて、今このいのちに届くお念仏、そしてこれからの次代にも、お念仏の中でつながるいのちであることの“よろこび”を伝えていくという願いであります。今回の研修会では、ご講師にこの願いを実践していくことの大切さをお示しいただきました。
そこで、 那珂組総代会では、この「訪導~訪ね 導く いのち~」の願いをベースにして、9月28日に「那珂組・総追悼法要」(予定)をお勤め致します。この新たな法要を、お念仏相続の尊き仏縁として参ります。

以上、ご報告とさせていただきます。

那珂組総代部 部長
真教寺住職 井上浄英