那珂組コラム

那珂組コラム

白鵠会 定例会5月

白鵠会・定例会

日 時:2024年5月23日(木)15時~
会 所:浄光寺
テーマ:『子ども(若者)・親子に向けた法話』
講 師:伊藤真利(光明寺)

自坊の子ども会という設定で、「おやのこえ」というテーマでお話させていただきました。フリードリヒ2世の実験から着想を得て、阿弥陀さまのお働きに繋げてお話させていただきました。

レジュメを作成して見ながらお話させていただきましたが、レジュメを見る動作が気になるので、大きめの箇条書きにして置いた方が良いとご指摘いただきました。

また、お話の中で、内容を絞れていない部分があったので、どちらかに絞ってお話した方が伝わるのではないかとのご意見もいただきました。

伝えたい事が多いと、結果的に色々と話しすぎて伝わらないことや、所作に気を使いながら、聞き手の立場に立って工夫していく大切さを学ばせていただきました。

担当講師 伊藤真利(福岡市中央区 光明寺副住職)

法話講評後の「時事耕論」では「永代供養」について話をしました。

阿弥陀如来の無条件の救いを説く浄土真宗では、「永代供養」という言葉は故人のために善行を積む「追善供養」を想起するとしてあまり使われずに「永代経」や「永代経供養」等で表現する事が多かったのですが、昨今は後を引き受けることが出来ない先祖や自分自身の遺骨供養の方法として「永代供養」という言葉が定着しつつあります。

那珂組の寺院でも、門信徒の将来への不安を和らげるため「永代供養」の希望に応えられるよう準備をするところが増えてきています。

少子化や、未婚、子どもがいない夫婦、生活基盤が遠方にある、などの現代社会特有の理由で、寺院に先祖や自分たちの死後の祭祀をお願いしたいという方が増えています。不安に寄り添い安心してまかせられる場所として寺院は大切な存在となり得ると思います。だからこそどう対応するかとても大切な課題です。今の状況の中で、寺院としてどのような受け入れ方、施設、規約が必要なのかを情報共有しつつ、意見交換をしました。

意見交換の中でも、永代供養の希望も方法も多岐にわたり、こうすればいいというものではないということを感じました。これからも意見交換を重ねながら、門信徒に寄り添う「永代供養」のあり方を考えていく必要があると思いました。

佐野唯信(福岡市博多区 専宗寺住職)